その働き方改革はマジでヤバい
働き方改革関連法案が施行され、三年が経過しましたが、皆さんの職場では現在どのような取り組みを推進していますか?
「コロナの取り扱いレベルをインフル並みに引き下げる」という議論が本格化していることも踏まえて、取り組みの進捗状況を確認してみてはいかがでしょうか?
法対応だけクリアして一息ついていないか?
働き方改革関連法案は少子高齢化や、低迷する生産性、過労死問題などを背景に、2018年に可決・成立し、2019年に施行されました。
長時間労働の是正と雇用形態による格差の是正、多様な働き方への柔軟な対応などが求められましたが、とりわけ、長時間労働に関わる項目には罰則規定が盛り込まれていたため、他の働き方改革の項目よりも優先して対応が行われてきた経緯があります。
しかしながら、法対応だけクリアしてひと段落している、働き方改革を労務管理の話題として捉えている、あるいは、他の項目が進捗していないことについて「コロナのせいだからしょうがないよね」といった言い訳が通用しているようであれば、現時点でかなり危険な状況と言えるでしょう。
働き方改革は11項目の具体的テーマが掲げられており、その中でも長時間労働が重要な課題の一つだったことは確かです。
しかし、あくまでテーマの一つであって「それができていれば良い」という性格のものではありません。
罰則規定が盛り込まれていたので優先的に対応する必要があったのは事実ですが、先行してこれらの対応を図ったことでいくつかの弊害が生じています。
打刻前の朝残業や仕事の持ち帰りなどの「隠れ残業」が増加したこと、コミュニケーション不足による「社員エンゲージメント指数」が低下したことなどが挙げられますが、こうした弊害の中で一番ヤバいのが、働き方改革の本丸である「労働生産性の向上」が後回しになっていることです。
中途半端な働き方改革が一番ヤバい
生産性の算出方法にはいくつかの種類がありますが、基本的には投入に対する成果の割合です。
労働生産性を向上させるには、「同じ時間でより高い成果を出す」もしくは「より短い時間で同じ高さの成果を出す」のどちらかしかありません。
労働時間は分母を構成する要素なので、労働時間が短くなれば生産性の値は向上します。
しかし、一般的には労働時間と連動して成果も下がってしまうため、実際のところ生産性は変化しません。
成果は生産量や付加価値額(粗利)のことを指しますので、これを低下させまいとあらゆる手立てを考えるのが普通の経営思想ですが、とりわけ働き方改革のこととなると法対応をクリアしたという満足感からか、罰則がないテーマへの取り組みに対しては一気にモチベーションが低下してしまいます。
時短することだけにフォーカスした働き方改革は、成果を下げてしまう懸念があるということを強く認識し、早急に“より大きな成果・より高い成果”の獲得に向けた取り組みを推進すべきです。
もう時間は作るしかない
より大きな成果やより高い成果を得るためには、能力の向上が必須です。
そのためには教育と訓練、そして何よりそれを行う時間が必要ですが、時短が先行したことにより、隠れ残業が増加するほど稼働時間に余裕が無くなってしまったのが現状です。
したがって、積極的な業務改善により“時間の創出”を図る以外に手はありません。
業務改善に取り組むうえでのポイントは次の3つです。
- ムダな時間の削減とイライラを解消し早くできる環境を整える
- 業務プロセスの見直しと標準化・マニュアルの作成でミスの発生を減らす
- 需要が低い、時間的コスパの低い業務をやめる
関わる人が多い項目(会議、ファイルサーバーの運用、電子化した社内申請のやり取りなど)ほど時間短縮の効果は高くなりますので、業務完了までの工程だけでなく、その業務がほかの業務に及ぼす影響を踏まえて改善の取り組みを進めることが必要です。
また、業務にかかる時間だけでなく、業務にあたる際のストレス軽減もパフォーマンスに大きく貢献しますので、できる限り多角的に分析し改善の可能性を見出していきましょう。
最後に
本来は、「業務改善達成の暁として、労働時間短縮が得られる」という構図で生産性向上を進めるべきでしたが、法改正への対応を優先しなければならなかったため、多くの企業で改善プロセスの順番が逆になってしまいました。
新型コロナウィルスの影響で会社に出勤する意義が問われた時代です。既成概念をぶっ壊したところでそれほど驚かれることはありません。柔軟なアイデアで業務改善を進めていきましょう☆彡
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